カビが引き起こす健康被害とは?未然に防ぐ方法はある?

カビ・湿気

お家にいる時だけ目が痒くなったり、エアコンを付けた時だけくしゃみが出るという方はいらっしゃいませんか?室内で発生するこのようなアレルギー症状には、ハウスダストやダニが関係していることが多いのですが、実は梅雨の季節に増殖したカビによってアレルギー症状が起きている可能性もあります。そこで今回は、カビが引き起こす健康被害や、カビによる健康被害を未然に防ぐ方法についてお話します。

目次

  1. カビが原因で起きる健康被害で多いのは「カビアレルギー」
  2. アレルギーだけじゃない!カビが原因で起きる感染症とは?
  3. カビによる健康被害を未然に防ぐ方法
  4. 最後に

カビが原因で起きる健康被害で多いのは「カビアレルギー」

ティッシュで鼻をかむ女性
カビアレルギーの代表的な症状には次のようなものがあります。

【呼吸器】くしゃみ、鼻水、鼻づまり、喉のかゆみ、咳、淡
【眼】結膜炎、目の充血、目のかゆみ、涙目
【皮膚】乾燥肌、湿疹、皮膚炎、肌のかゆみ、発疹
【その他】微熱、倦怠感

上記のような症状の他にも、エアコンの中で発生するカビを吸い込むことで起こる「夏型過敏性肺炎」や、アスペルギルスという種類のカビにアレルギーを持っている方が発症しやすい「アレルギー性気管支肺アスペルギルス症」を発症する可能性があります。

空気中のカビを吸い込む以外にも、カビに対してアレルギーのある喘息患者が、カビの生えた食品や飲み物を誤って摂取してしまうと、全身にアレルギー性蕁麻疹(じんましん)が出ることがあります。

アレルギーだけじゃない!カビが原因で起きる感染症とは?

足の指を触っている様子
カビが原因の感染症で最も有名な「水虫」は、もともと土の中に存在していた白癬菌(はくせんきん)というカビが進化して、人に寄生できるようになった結果、引き起こされる感染症です。
白癬菌は、感染者の垢と一緒に床に落ちてその場に留まり、次にその場所を歩いた人の皮膚に付着して、しばらくすると皮膚の角質層まで侵入し潜伏します。
潜伏しているだけでは発症まで至りませんが、蒸れた靴をはき続けたりすることで白癬菌が好む高温多湿な環境が整うと、皮膚の中で増殖を始めて水虫を発症します。

水虫以外にも、空気中のカビを吸い込むことで感染する「肺真菌症」という病気もあります。
「肺真菌症」は、健康な方でも感染する水虫と異なり、体力や免疫力が低下していたり、病気や喫煙などが原因で肺が弱っている人が感染しやすいと言われています。

カビによる健康被害を未然に防ぐ方法

窓際に置いてあるクリーニング剤やゴム手袋
カビによる健康被害を未然に防ぐためには、カビを発生させないことがなにより大切です。

カビのエサとなるホコリを溜めないために、お部屋だけでなく、エアコンや換気扇のフィルター、クローゼットなどの収納場所も定期的に掃除しましょう。
換気をする際には、お部屋の窓を空けて空気を入れ替えるだけでなく、クローゼットや押し入れ、下駄箱などの扉を閉め切らずに少し開けた状態にしておくか、1日に1回は扉を開けて換気をするように心がけてみてください。
常に閉め切った状態よりも湿度が下がり、収納場所でもカビが発生しにくくなります。

最後に、繰り返し発生しやすい浴室のカビ対策ですが、とにかく入浴後に水分を残さないようにしましょう。
少し面倒かもしれませんが、入浴後は浴室全体に冷水をかけて浴室の温度を下げてから、水切りワイパーやタオルで床と壁に付いている水滴を取り、換気扇はできるだけ24時間つけっぱなしにしておくのがおすすめです。
加えて、市販の防カビ剤を定期的に使用すれば、さらにカビが発生しにくくなりますよ。

カビは健康被害を招くだけでなく、カビを食べる害虫が集まる原因にもなります。
二次被害を発生させないためにも、出来る範囲でカビ対策を実践してみてください。

お風呂のカビ取りはどうする?おすすめのカビ取り方法やカビの予防方法も

最後に

掃除や換気を徹底し、カビが発生しにくい環境を整えたり、温度計や湿度計を設置して室内が高温多湿にならないように気を配るだけでも、カビの増殖を抑えることができます。
それでも室内にカビが生えてしまう場合は、住宅の見えない部分に原因があるかもしれません。
そのような時は、カビによる健康被害が起きる前に、専門業者に依頼して住宅の隅々まで点検してもらうようにしましょう。

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