ネズミがいないのにダニが発生することはある?
ネズミとダニは切っても切り離せない関係です。就寝中にダニに刺されると、「もしかしてネズミが入り込んでしまったのでは?」と心配になることもありますよね。しかし、ダニの中にはネズミがいなくても室内に侵入し、人を刺す種類も存在します。今回は、ネズミがいない家でも起こりうるダニ被害について詳しくお話しします。
目次
家にネズミがいないのにダニに刺される理由とは?
人の血を吸うダニの多くはネズミに寄生しているため、ネズミがいない家でダニに刺されることは基本的にありません。
しかし、特定の条件が揃うと、ネズミがいない家でもダニに刺されるケースがあります。
例えば、家の中でネズミが死んだり、駆除や追い出しによってネズミが巣を残して出て行った場合、その巣にダニが生息していることがあります。
ネズミに寄生していたダニは、宿主から吸血できなくなると新たな寄生先を探し始めます。
その結果、人やペットをターゲットにして屋根裏や床下から室内へ侵入し、人を刺すことがあるのです。
また、吸血性のダニは野鳥にも寄生しています。
軒下や瓦の隙間、ベランダなどに鳥の巣はありませんか?
野鳥に寄生するダニは、宿主であるヒナ鳥が巣立つと、新たな寄生先を求めて室内へ侵入してくることがあります。
鳥に寄生するダニとネズミに寄生するダニは、刺された時の症状が似ています。
そのため、このようなケースでは、ネズミがいないのにダニに刺されたと勘違いすることもあるかもしれません。
さらに、室内で人を刺すダニの中には、血ではなく人の体液を吸う種類も存在します。
このタイプのダニは、ネズミや鳥の巣がなくても発生することがあるため、注意が必要です。
ダニって一体どんな生き物?家に出るダニの種類や侵入経路について解説します!
人を刺すダニの種類と特徴について
室内で人を刺すダニには、いくつか種類があります。
ここでは、代表的な3種類をご紹介します。
【イエダニ】
ネズミに寄生している吸血性のダニです。
通常の大きさは0.7~1.0mmほどで、体は半透明の白色をしています。
吸血後は腹部が約1mm~1.3mmに膨らみ、色も赤黒く変化するため、大きな個体であれば肉眼で確認できる場合もあります。
宿主であるネズミは1年中活動するため、イエダニの被害も季節を問わず発生する可能性があります。
【トリサシダニ】
ハトやムクドリなどの野鳥に寄生している吸血性のダニです。
トリサシダニによる被害は、ヒナ鳥が巣立つ5月から7月に集中する傾向があります。
大きさは約0.5~0.7㎜で、吸血前は灰白色をしていますが、吸血後は体が赤褐色に変化します。
【ツメダニ】
ツメダニの体長は約0.3~0.8mmで、体は淡黄色、脚はほぼ透明です。
そのため、白い点のように見えることが多く、肉眼での確認は難しいとされています。
ツメダニは、温度が高く湿った環境を好むため、従来は梅雨から秋にかけて被害が多く見られました。
しかし、最近では暖房や加湿器の使用により冬でも快適な室内環境が保たれるようになったことで、季節を問わず被害が発生する家庭が増えています。
ダニの刺し痕から種類を特定できる?
ダニは、私たちが寝ている間に活動し、朝になり周囲が明るくなる頃には姿を隠してしまいます。
そのため、被害に遭った際は、刺された痕や症状を手がかりにダニの種類を特定するしかありません。
イエダニは、衣服に覆われた体の柔らかい部分を刺す傾向があります。
特に刺されやすい部位は、腹部、脇の下、腰部、太ももの内側などです。
刺された場所には、直径約2cmの赤い腫れや水ぶくれができます。
赤く腫れた部分はしこりのように硬く、刺された直後からかゆみが出始めるのが特徴です。
かゆみは約10日ほどで落ち着きますが、症状が治まったあとも刺し痕が残ることがあります。
トリサシダニに刺された時の症状は、イエダニに刺された場合と非常によく似ています。
そのため、刺された痕だけでイエダニかトリサシダニかを見分けるのは難しいかもしれません。
ツメダニは、肌が露出している部分を好んで刺します。
刺されやすい部位は、脚や腕、首、腹部周辺など、布団や畳に直接触れる機会が多い場所です。
刺された場所には、直径1cm前後の赤い腫れができますが、イエダニの刺し痕のように硬いしこりができることは通常ありません。
また、ツメダニの場合、刺されてから2〜3日後にかゆみが出始め、症状は1週間ほどで治まるのが特徴です。
まとめ
今回は、ネズミがいないのに室内でダニに刺される理由や、室内で人を刺すダニの種類とその特徴についてご紹介しました。
(株)ミナトは、害虫・害獣駆除の専門業者として、ダニをはじめ、ネズミや野鳥による被害の解決に豊富な実績がございます。