蜂に刺されると危険!?アナフィラキシーショックって何?

蜂の巣
ハチ

「痛い!」ある日曜日の午後、庭の手入れをしていたTさん(45歳)が突然大きな声を上げました。庭木を剪定中、枝陰に隠れていたスズメバチに腕を刺されてしまったのです。Tさんの叫び声を聞いた妻が駆けつけました。「あなた!大丈夫!?」Tさんの腕は腫れあがり、顔は青ざめ、体中に赤い発疹が現れ始めました。呼吸は浅くなり、意識も朦朧(もうろう)としてきました。その様子を見た妻はオロオロしながらも、119番に電話をして救急車を呼びました。駆けつけた救急隊員は一目見るなり、「アナフィラキシーショックです!」と緊急連絡を取り始めました。これは命に関わる非常に危険な状態でした。幸い迅速な治療により、Tさんは大事に至らずに済みました。あなたも、蜂に対する恐怖を覚えているかもしれません。しかし、正しい知識があれば身を守ることができます。この記事では、蜂によるアナフィラキシーショックから身を守る方法をお伝えします。

目次

  1. アナフィラキシーショックって何?なぜ起こるの?
  2. 症状出現から心停止まで約15分という現実
  3. 初めて刺されても危険!蜂刺されのリスクとは?
  4. まとめ:命を守る4つのポイント

アナフィラキシーショックって何?なぜ起こるの?

スズメバチ
蜂の毒には、人体に強い反応を引き起こす成分が含まれています。スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチなど、種類によって毒の成分は異なりますが、どれも侮ってはいけません。

通常、アレルギーがない人が刺された場合、刺された部位に痛みやかゆみ、腫れが生じますが、数日で回復します。

しかし、アレルギーがある人の場合は状況が一変します。刺された人の約10〜20%が、全身のじんましん、嘔吐、むくみ、呼吸困難などのアナフィラキシー症状を起こします。

さらに、そのうち数%の人は意識消失や血圧急降下を伴うアナフィラキシーショックを起こし、生命に危険が及ぶ可能性があります。

体内では、蜂の毒に対する免疫機能が暴走し、本来、体を守るはずの仕組みが逆に体を攻撃してしまいます。

つまり、蜂に刺されることは、運が悪ければ命に関わる危険性があるということです。

アナフィラキシーショックは蜂でも起こる?!蜂に刺されたときの症状まとめ

症状出現から心停止まで約15分という現実

ストップウォッチを持つ手
蜂の毒による反応は極めて迅速で、刺傷から多くの場合、約15分以内に症状が現れます。

症状が早く現れるほど重症化する傾向があり、アナフィラキシー症状の出現から心停止までの時間も約15分という報告があります。

つまり、刺されてから最短30分で生命に関わる状況になる可能性があるということです。

特に病院から遠い山間部などで蜂に刺された場合、救急車の到着まで時間がかかることが多く、死亡リスクがさらに高まります。

「たかが蜂刺され」と思っていても、実際には時間との勝負になってしまいます。

「様子を見よう」「しばらく休んでいれば治るかも」という悠長な考えが、取り返しのつかない結果を招くこともあるのです。

初めて刺されても危険!蜂刺されのリスクとは?

スズメバチの顔
「初めて刺されたなら大丈夫でしょ?」と思っている方、それは大きな間違いです。

実は、蜂刺されによる死亡事故は、複数回刺された場合よりも、初回刺傷のケースの方が多いという報告があります。

アレルギー症状の多くは、体内に蜂の毒に対する抗体が形成された後、2回目以降の毒素侵入時に発生します。

しかし、蜂の毒には少量のヒスタミンが含まれているため、大量の毒が一度に体内に入った場合、初回刺傷でもアレルギー症状を起こすことがあります。

つまり「初回だから安全」という考えは完全に間違いで、むしろ初回だからといって、油断していることが最も危険だといえるでしょう。

また、短期間に2回蜂に刺されると、アナフィラキシーを起こしやすくなるという調査結果もあります。

「前回は大丈夫だったから今回も平気」という油断は禁物です。

まとめ:命を守る4つのポイント

ハチの大群を駆除する作業服を着た男性
蜂によるアナフィラキシーショックを防ぐには、以下のポイントが重要です。

①リスクを正しく理解する 刺された人の約10〜20%がアナフィラキシーを起こし、そのうち数%が生命に関わるショックを引き起こします。

初回の刺傷でも危険です。症状出現から心停止まで最短15分という現実があります。

②迅速な対応が生死を分けます。少しでも異変を感じたら、迷わず救急車を呼びましょう。

呼吸困難、全身の発疹、めまい、意識の混濁などがあれば、迷わず119番通報してください。

③予防が最も重要です。

蜂に刺されないよう、巣に近づかない、黒い服を避ける、香りの強い化粧品や整髪料を控える、甘い匂いの飲食物に注意するなどの対策が必要です。

④アナフィラキシーの既往がある方は、医師の指示に従ってエピペンという自己注射薬を携帯することが大切です。家族や周囲の人にも症状や対処法を伝えておくと安心です。

蜂の巣を発見したり、蜂がよく飛んでいて気になる場合は、絶対に自分で駆除しようとせず、専門業者に相談することが重要です。

㈱ミナトでは、蜂駆除の専門家として、お客様の安全を第一に考えた害虫駆除サービスを提供しています。

アナフィラキシーショックのリスクを避けるため、蜂の巣の発見から駆除まで、安全で確実な対応をしています。

命に関わる危険を冒す前に、ぜひお問い合わせください。

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