蜂群崩壊症候群(Colony Collapse Disorder)とは何?原因や世界の事例

2020年04月14日 ハチ

蜂群崩壊症候群という現象を聞いたことはありますか?ミツバチが忽然といなくなるという不思議な現象が近年、世界中で起こっています。今回はこの現象についてご紹介します。

蜂群崩壊症候群-Colony Collapse Disorder-とは

蜂群崩壊症候群(Colony Collapse Disorder)とは何か、簡単にご説明すると、ミツバチが突然いなくなるという現象のことです。養蜂業者が飼っている働き蜂が、女王蜂と幼虫を残して突然姿を消したり、大量死したりする現象です。この現象は世界各地で確認されています。

蜂群崩壊症候群の原因

ミツバチが忽然といなくなってしまう蜂群崩壊症候群の原因は、現代の科学をもってしても明確には解明されていません。ですが、次のようないくつかの要因が重なって、蜂群崩壊症候群が起こるのではないかと考えられています。

ネオニコチノイド系殺虫剤の農薬成分

蜂群崩壊症候群によりミツバチが大量死する原因として、ネオニコチノイド系殺虫剤の農薬成分が関係しているのではないかという研究がヨーロッパで発表されました。
農薬に使用されたネオニコチノイド系殺虫成分が、花粉によってミツバチの巣に運ばれ、大量死につながったのではないかというものです。また、蜂群崩壊症候群で死骸が見つかっているのは働き蜂のみで、幼虫は生き残っていることから、はちみつを食べる成虫のみが、はちみつ経由で農薬成分を摂取し、死に至ったのではないかという研究もあります。
そこで、ある機関が世界で広く使用されているネオニコチノイド系の農薬を糖液と花粉ペーストに混ぜてミツバチに与えたところ、巣箱からミツバチの群れが消えるという現象が起こったそうです。この結果からヨーロッパなどではネオニコチノイド系の農薬を使用禁止にましたが、実際のところは劇的な効果を見せているわけではありません。

ミツバチヘギイタダニによるウイルス感染

蜂群崩壊症候群を起こしているコロニー周辺を調査すると、コロニーすべてから特定のウイルスが見つかったことがわかりました。ミツバチヘギイタダニが、奇形羽ウイルスやミツバチ急性麻痺ウイルスを運ぶことから、蜂群崩壊症候群はミツバチヘギイタダニと関係性が深いのではないかということが報告されました。ただし、ウイルス感染を起こしているコロニーすべてが蜂群崩壊症候群を起こしているわけではないこともわかっています。

人工的な交配や飼育環境によるストレス

蜂群崩壊症候群を起こした原因のひとつとして、人工的な交配によるストレスもあるのではないかと考えられています。また、飼育環境の変化や栄養不足、水分不足など、様々な要因によるストレスとの関係性についても言及されています。

蜂群崩壊症候群の事例(2019年)

2019年に起こった蜂群崩壊症候群の事例をご紹介します。

謎のミツバチ大量死(ロシア)

2019年夏、ロシアの各地でミツバチが大量死する事件が起き、養蜂に重大な損害を与えました。

5億匹のミツバチ大量死(ブラジル)

ロシアと同じく2019年夏、ブラジルで3ヶ月のうちに5億匹のミツバチが死んでいるのが確認されました。蜂群崩壊症候群にはさまざまな理由があると言われつつも、ブラジルで起こったミツバチの大量死は、ヨーロッパでは既に使用が禁止されているネオニコチノイド系の農薬を使用していたことが要因だと言われています。

蜂群崩壊症候群の事例(2018年)

2018年に起こった蜂群崩壊症候群の事例をご紹介します。

7200万匹のミツバチが死滅(アルゼンチン)

2018年3月、アルゼンチンのコルドバという地域でミツバチが7200万匹死滅するという事件が起きました。この地域でずっと暮らしている老人は「このような現象が起きたことはない」と述べています。ブラジルの事例と同様に農薬が疑われていますが、この時期に限定してネオニコチノイド系の農薬を使用したわけではないため、原因を農薬のみに絞るのは無理があると指摘されています。

ミツバチのコロニーの40%が消失(アメリカ)

2018年冬、アメリカにおけるミツバチコロニーのうちの約40%が消失、もしくは死滅したという報告がありました。ほかの事例と同様に農薬が疑われましたが、その年は暖冬傾向であったため気候の変動も影響があるとの意見も出ています。

日本における蜂群崩壊症候群の事例

農林水産省が平成25年から5年にわたって行った調査によると、日本においては蜂群崩壊症候群の事例はありませんでした。ただし、過去をさかのぼると蜂群数が減少傾向にあるのは事実です。日本でもやはりネオニコチノイド系の農薬が原因だと考えられています。
蜂群崩壊症候群を起こし、ミツバチがいなくなったり大量死することによる影響としては、蜂による受粉を行う果物やナッツ類・綿などの収穫量が激減し、食べ物や洋服(綿製品)が手に入らなくなる、もしくは高価になるなどの可能性が考えられます。

蜂群崩壊症候群を防ぐためには

蜂群崩壊症候群は世界で起こっているものの、ミツバチが増加している国もあります。蜂群崩壊症候群を防ぐには、謎が多いミツバチの生態を解明するのはもちろん、害があるとわかっている農薬利用を禁止する、ミツバチにストレスをかけない飼育法などがあげられます。

ミツバチのことなら株式会社ミナトへ

今回はミツバチに関する豆知識として、蜂群崩壊症候群についてご紹介しました。
養蜂場においてミツバチが急に疾走したり大量死したりすることは、養蜂家において大損害となります。ですが、これはあくまでも養蜂場でのお話です。
大量のミツバチが自然発生したり、ご自宅に巣を作ったりする場合は、ご家族を危険にさらすことになりますので、必ず駆除が必要です。
株式会社ミナトはお客様の安全をいちばんに考えつつ、環境に配慮した作業を行います。ミツバチでお困りの際は株式会社ミナトにご相談ください。

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