ダニって一体どんな生き物?家に出るダニの種類や侵入経路について解説します!

白紙の上に虫眼鏡
ダニ・ノミ

秋に繁殖のピークを迎えるネズミの被害が落ち着き、ダニに関するお問い合わせが増え始める季節になりました。一見、関係なさそうなネズミとダニですが、どちらも不衛生な環境を好み、暖かい家の中に住み着いて繁殖するという共通点があります。もし、秋に駆除したネズミにダニが寄生していた場合、ネズミを駆除したあとの処理をきちんと行わないと、今度はダニの大量発生という二次被害に遭うこともあるかもしれません。そこで今回は、知っているようで知らないダニの生態についてお話したいと思います。

目次

  1. ダニってどんな生物?
  2. 家に出るダニの種類と特徴
  3. ダニはどこから入ってくるの?
  4. まとめ

ダニってどんな生物?

「害虫」と言われるダニですが、昆虫ではないことをご存じですか?
ダニには昆虫の特徴である触覚がなく、ほとんどの種類には目もありません。
また胴体が、頭・胸・腹に分かれていないことから、クモやサソリと同じ「節足動物」に分類され、「ダニ類」と総称されています。
ダニは種類も豊富で、世界中に約1万種類もいると言われていて、大きさは最も小さい種類で約0.15mm、世界最大の種類では2cm以上あるダニもいます。
2cmもあれば肉眼で確認することができますが、実際に家の中に入ってきて繁殖するダニはとても小さい種類なので、1匹1匹を目で見て確認することはほぼ不可能です。

家に出るダニの種類と特徴

リビングの風景
日本の住宅に発生するダニは主に、ヒョウヒダニ(チリダニ)、コナダニ、ツメダニ、イエダニの4種類です。
今回はそれぞれの特徴を簡単にまとめてみました。

【ヒョウヒダニ(チリダニ)】

見た目:0.2~0.5mm、乳白色。
生息場所:チリやホコリの中。ぬいぐるみ、寝具、カーペット、ソファーなどの家具の中。
エサ:人間のフケ・アカ、髪の毛、食べかすなど。

ヒョウヒダニは人を刺すことはありません。
季節に限らず1年中見られ、家の中にいるダニの8割を占めると言われています。

【コナダニ】

見た目:0.3~0.5mm、乳白色。
生息場所:和室の畳。小麦粉、パン粉などの粉製品。その他食品全般。
エサ:食品、藁、カビなど。

コナダニも人を刺すことはありませんが、コナダニが増えるとコナダニを食べるツメダニの増殖に繋がります。その結果、増殖したツメダニに刺される可能性が高まります。

【ツメダニ】

見た目:0.3~0.8mm、淡黄色~淡褐色。
生息場所:和室の畳やカーペット、布団など潜り込んで産卵できる場所。
エサ:他のダニ類や、チャタテムシなどの小さい昆虫類。

ツメダニは人を刺すことがあります。
潜り込んで産卵できる場所以外にも、家具の裏面などの湿気が多く結露しやすい場所にも生息しています。
ツメダニは、ヒョウヒダニやコナダニを捕食するため、ツメダニのエサとなるダニが増えることでツメダニも増殖しやすくなります。

【イエダニ】

見た目:0.6~0.1mm。薄茶色または赤褐色。吸血後は赤色ないし黒色。
生息場所:ネズミや鳥に寄生し、寄生している動物の巣に生息する。
エサ:寄生している動物の血液。

イエダニは人の血を吸うことがあります。
イエダニの数は、家にいるダニ全体の割合からすると1割程度と少ないですが、ネズミがいる家にはイエダニもいると考えられます。
また、ネズミがいない家でも、軒下などに鳥の巣がある場合は、鳥の巣にイエダニが生息していることがあります。

家にダニが大量発生!効果的にダニを駆除する方法を徹底解説

ダニはどこから入ってくるの?

手の上に?のついた家のイラスト
家にいるダニの多くは、人や動物によって屋外から屋内へと運ばれます。
例えば電車やバスの座席などにダニがいれば、そこから身に着けている衣類にくっ付いて、知らないうちに家に持ち帰っていることも。
では新築ならダニはいないのかというと、100%いないとは言い切れません。
家を建てる過程で、何かの拍子にダニが運び込まれて、繁殖しやすい条件が揃っていれば、新築でもダニが発生する可能性は十分にあります。

まとめ

今回はダニの種類や生態についてお話しました。
目に見えないほど小さく、大量に発生しなければほとんど人間に害がないため、普段から意識して生活している方はほとんどいないと思います。
ただし、ダニはネズミと同じく繁殖力が非常に強いため、繁殖しやすい環境さえ整えば一気に増殖して被害に遭うことも。
そこで次回は、ダニの被害と対策についてお話したいと思います。

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