ダニに噛まれると病気になる?気になる感染症や症例など

医者が診察している
ダニ・ノミ

体に赤い斑点のような刺し傷が。痒くもないから蚊でもないし、これはいったいなんだろう?もしかしてそれはダニの仕業かもしれません。それではダニに噛まれても病気などの心配はいらないのでしょうか?今回はダニと病気の関係についてお伝えしようと思います。

目次

  1. ダニと感染症
  2. ダニによる主な感染症
  3. ダニ由来といえば【つつが虫病】
  4. ダニによるかゆみ【疥癬】
  5. ダニ、ノミ対策ならミナトにおまかせ

ダニと感染症

ダニ媒介性

感染症とはウイルス、細菌、寄生虫などが体内に侵入し宿主の機能が障害を受けている状態です。これらの感染原因は、飲食などを介する場合、野生動物などからの直接的に介する場合、そしてダニや蚊、ノミ、シラミなどの刺し傷や吸血によって介する場合などです。このようにダニなどから感染する事を「ダニ媒介性感染症」と言います。その中でもライム病、ウイルス性出血熱、ツツガムシ病といった疾患が世界でもマラリアなどの蚊媒介感染症と並んで重視されています。

ダニによる主な感染症

ライム病

米国コネチカット州のライム地区で小児に発生した原因不明の流行性関節炎を発生地域の名をとって「ライム関節炎」と名付けました。その後の症例でマダニに噛まれた後に関節炎とともに髄膜炎、顔面麻痺、心筋炎など他臓器性の全身症状を呈したことから「ライム病」と称されるようになりました。症状としては発熱や関節炎など風邪の症状ですが、稀に髄膜炎などの重症化リスクもあります。アメリカでは年間約3万人、欧州では年間10万人程度の患者発生が推定されており、欧米では重要な感染症として認知されています。日本においてライム病は年間10例前後の国内感染例はありますが欧米に比較して比較的珍しい感染症であり、感染を心配するほどでもないと思います。

回帰熱

回帰熱はボレリア属細菌による感染症で、アフリカ諸国での感染症が最も多く、北米や南欧、中近東、中央アジアなどでも感染例が報告されています。ダニ媒介性の回帰熱はいわゆる周期性の発熱を主とします。一般的には感染後平均7日間の潜伏期を経て頭痛、筋肉痛、咳などを伴う発熱、悪寒などにより発症します。またこの時結膜炎や肝臓、膵臓の肥大がみられる場合もあります。発熱期は通常8〜12日ほど続きます。国内では1950年代より感染例は報告されていませんでしたが2013年に北海道で症例が2例確認されました。感染数からも国内では心配するほどではないでしょう。

クリミアコンゴ出血熱(CCHF)

CCHFはブニヤウイルス科ナイロウイルス属に分類されるCCHFウイルス感染に起因し、特徴的な症状として重症化した場合、出血熱症状を呈すること、また感染者の致死率が高いことからペスト、エボラ出血熱などと同様に感染症法第一類感染症に指定される最も重要な感染症の一つです。主にマダニやヒメダニから媒介しますがCCHFウイルスがこれらマダニ体内では増殖できないことから媒介マダニとしては重要視されていません。日本国内では本ウイルスは見つかっていません。

ダニ由来といえば【つつが虫病】

つつが虫病の症状

つつが虫病とはツツガムシに刺された後1〜2週間の潜伏期を経て頭痛、関節痛などを伴う発熱をもって急激に発症します。発熱に加え全身性発疹、刺し口のかさぶた形成を特徴として発疹が全身から四肢に広がる傾向があります。全身リンパ節が膨張し多臓器不全により死亡する事もあります。血液データでは血小板減少、炎症の程度を示すCRP、肝機能障害の程度を表すAST、ALT、LDHが上昇します。テトラサイクリン系抗菌薬で劇的に治療可能でありながら今なお死亡例が報告されています。

発症数

江戸時代からつつがむし病の記録があり、かつては秋田、山形、新潟の河川域に夏季のみ発生する地域性の強い重篤な熱再疾患でした。1960年代までに急速に減少していきましたが、その後春〜初夏、秋〜初冬の2つの季節性ピークを示す患者発生が全国で確認され、近年は年間400例前後の患者報告で推移しています。

感染場所、年齢層

農業、林業、山菜摂取などの野外での活動が感染機会として多く、患者は70〜74歳をピークに全年齢層にわたります。男女比はほぼ同じです。

ダニによるかゆみ【疥癬】

足を掻いている

ヒゼンダニの寄生

ヒゼンダニが寄生して生じるのが疥癬という病気である。疥癬は猛烈なかゆみが生じる皮膚疾患として知られています。ヒゼンダニは0.4mmと微細なダニであり、人間の角質層という皮膚のごく浅いところにすんでいます。角質層は時間が経つと垢となって剥がれ落ちてしまいます。そのためヒゼンダニは水平方向やや深めにトンネルを掘り続けます。これが疥癬トンネルと呼ばれるすみかになります。

激烈なかゆみ

このようにヒゼンダニはヒトの皮膚の中で生活し増え続けていきます。このヒゼンダニがなんらかの原因で増えると、アレルギー反応で全身にかゆみが生じます。そのかゆみは筆舌に尽くしがたいほどで、痒みのため夜も眠れない、痒みのため仕事にならないなど激烈なかゆみと言われています。疥癬は英語でitchと言いますがこれはもともと「かゆみ」
を意味する単語です。

疥癬の治療

ほんの10年前までは有効な治療法に乏しかったのですが、現在は保険適用となっている飲み薬(イベルメクチン)や塗り薬(イオウ剤)による治療ができるようになっています。疥癬はこれらの薬剤を用いる事で完治が見込まれるが、稀に再発があるため、治療後数ヶ月は症状が再燃していないか注意が必要となります。

感染の不安

疥癬は肌と肌の直接接触が感染経路の主体であるので、疥癬にかかった人が他の人と一緒に暮らしているとその同居人にも感染する可能性があります。もしうつったとしても容易に治療ができるので心配はありませんが、介護施設などでは入浴や更衣時に介助を必要とする事が多いため対策にはある程度の考慮が必要とされています。

ダニ、ノミ対策ならミナトにおまかせ

今回はダニと病気の関係についてお伝えしました。国内ではつつがむし病が一般的に知られていますが、海外に比べると重篤な危険を示すほどの感染症などは少ないのが現状です。ですが疥癬などの皮膚疾患などは誰にでも起こりえる可能性があります。そして常日頃からダニ対策として清潔な環境を作っていきましょう。

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