ネズミが原因で起こる健康被害の危険性とその予防法
ネズミは、様々な病原菌を保有し、それらを媒介して健康被害を引き起こします。今回は、ネズミが原因でかかる感染症の症状や危険性、そして感染症を防ぐために普段からできる対策についてお話します。
目次
ネズミが原因で起こる代表的な3つの感染症
まずは、現在も国内で発生が確認されている感染症の中から、自宅で感染する可能性のある3つの感染症をご紹介します。
【サルモネラ症】
サルモネラ症は、ネズミの糞や尿に含まれるサルモネラ菌によって引き起こされる食中毒です。
ネズミに汚染された食べ物や水を摂取することで感染し、腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの症状を引き起こします。
特に、子供や高齢者が感染した場合は重症化しやすく、入院が必要になるケースもあるため注意が必要です。
【クリプトスポリジウム症】
クリプトスポリジウム症は、クリプトスポリジウムという寄生虫によって引き起こされる感染症です。
この寄生虫は、ネズミの糞に含まれており、ネズミに汚染された水道水や生鮮食品を加熱せずに摂取することで人に感染します。
症状には、激しい下痢、腹痛、吐き気、発熱などがあり、重症化した場合は脱水症状や栄養失調に陥ることもあります。
【E型肝炎】
E型肝炎は、主に食肉を食べることで感染しますが、近年、ネズミもE型肝炎ウイルスを媒介することがわかってきました。
ウイルスはネズミの排泄物の中に含まれており、ネズミに汚染された水や食材を十分に加熱せずに食べることで感染リスクが高まります。
感染後は、約6週間の潜伏期間を経て、発熱、倦怠感、吐き気、嘔吐、腹痛、黄疸などの症状があらわれ、重症化すると急性肝不全を引き起こす場合もあります。
特に、妊婦や免疫力が低下している人は重症化する恐れがあるため、注意が必要です。
侵入したネズミが1匹でも感染症にかかる可能性はある?
家に侵入したネズミが1匹だけでも、室内で感染症にかかる可能性はあります。
なぜなら、ネズミは身体が小さく、どんな場所にも入り込めるため、他の害獣よりも広い範囲を動き回るからです。
多くの場合、家に入り込んだネズミは、エサ場と巣の間を頻繁に行き来します。
そのため、たとえ入り込んだネズミが1匹だとしても、駆除しない限り汚染範囲が広がる恐れがあります。
もし、天井裏や壁の中など、人が立ち入らない場所だけが汚染されているのであれば、感染症のリスクは低いかもしれません。
しかし、ネズミは賢い動物で、安全な場所だと判断すれば人のいる室内に姿をあらわすようになります。
そうなると、ネズミの排泄物や唾液に含まれる病原菌に触れる可能性が高まるため、感染症にかかるリスクが急激に高まります。
ネズミが原因の感染症を防ぐために普段からできる対策とは?
では、ネズミによる感染症を防ぐためには、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか?
まずは、ネズミを家に入れないことがとても大切です。
ネズミは小さな個体であれば、ドアや窓の隙間、壁の亀裂、通風口などに開いている1.5cmほどの隙間から、簡単に侵入できてしまいます。
そのため、このような隙間を発見した際には、パテや金網、あるいは通気口カバーなどでしっかりと塞ぎ、ネズミの侵入を防ぎましょう。
ネズミを寄せ付けないために、食べ物の管理方法も見直してみてください。
食べ物は密閉容器や冷蔵庫に入れて保管し、食べかすやゴミはすぐ片付けるように心がけましょう。
保存容器は、ネズミがかじっても穴が空かないガラスやホーロー、ステンレススチール製の容器がおすすめです。
また、ゴミがネズミに荒らされると、片付けの際に病原菌に感染する恐れがあります。
ゴミ袋の口はしっかりと縛り、蓋付きのゴミ箱に保管するようにしてください。
ネズミの対策は自分でできる?ネズミの駆除方法や対策、注意点も
最後に
今回は、ネズミが原因で起こる感染症と予防策についてお話しました。
ネズミをご自分で駆除したい方もいるかと思いますが、ネズミの駆除には常に感染症のリスクが伴います。
専門の知識や経験を持たないままネズミの駆除を試みると、健康被害に遭う可能性があるため大変危険です。
弊社では、ネズミの駆除はもちろん、再発防止対策や消毒・清掃まで、ネズミ駆除のプロが丁寧に対応いたします。
もし、ネズミ被害でお困りの場合は、(株)ミナトまでご相談ください。