ネズミに噛まれたらどうする?すぐにできる応急処置や病原菌について

指に絆創膏を貼る
ネズミ

ネズミに噛まれると、その噛まれた傷口から病原菌が体中に入り込み、鼠咬症が発症することがあります。また噛まれる以外にも、ネズミは体内にさまざまな病原菌を持っているので、ネズミと同じ空間で過ごすことにより健康被害のリスクも高まります。今回はネズミに噛まれたときの対処法やネズミが持っている病原菌がどのようなものかご紹介します。

目次

  1. ネズミに噛まれて引き起こされる感染症
  2. ネズミに噛まれた時の応急処置
  3. ネズミ発生後の対処法
  4. ネズミが持つ病原菌
  5. ネズミに寄生しているノミ・ダニからの感染症
  6. 被害に遭う前の対処法とは?
  7. 最後に

ネズミに噛まれて引き起こされる感染症

鼠咬症(そこうしょう)

ネズミに噛まれると、その噛まれた傷口から「スピリルム」、「ストレプトバチルス」と言う病原菌が体中に入り込み、鼠咬症が発症することがあります。鼠咬症を発症すると、感染から1~2週間で咬まれた傷口は潰瘍となり、発疹が出てきます。それに加えて、高熱、頭痛や寒気、震えといった症状が発症します。高熱は数日で一時的に下がることもありますが、再度発熱し、これを何度か繰り返します。

アナフィラキシーショック

アナフィラキシーショックは一般的にはムカデ・ハチ・アリなどに刺されると、体内で過剰なアレルギー反応を引き起こし、全身に発疹や意識障害、呼吸困難など様々な障害が起こり、場合によっては命に危険が生じ得ることもあります。このアナフィラキシーショックは、これらの虫だけでなく、ネズミに噛まれた場合でも発症することがあります。そのためネズミを発見しても決して触らないように心掛けて下さい。

ネズミに噛まれた時の応急処置

水道で手を洗っている様子

流水で洗う

ネズミに噛まれた時は、すぐ傷口を洗い流しましょう。洗うときは水道水で大丈夫なので、サラッと洗うだけではなく、石鹸を使ってよく洗い流します。また、噛まれた傷口以外にもネズミに触れた箇所があればそちらも丁寧に洗い流しましょう。

傷口を消毒する

傷口は医療用のエタノールや消毒液で消毒するなどの応急措置をしましょう。傷口に出血などある場合は清潔なガーゼやハンカチ・布等で傷口を保護してください。

病院で診てもらう

ネズミに噛まれた時は傷の大小に関わらず、できるだけ早く病院などの専門機関に診察してもらうようにしましょう。

ネズミ発生後の対処法

皿の上に乗っている物を食べるネズミ
ネズミが発生すると、ネズミ自身の被害だけでなく、糞や尿を撒き散らすなどさまざまな衛生面での問題が発生します。ネズミに噛まれた場合は、もちろんすぐ対処する必要がありますが、噛まれていない場合でも、ネズミが発生したということだけで周辺を除菌消毒する必要があります。

駆除だけでなく除菌消毒を徹底する

ネズミの駆除は専門の業者に依頼することをおすすめしますが、自身で行う場合は、安全面を確保した上で行いましょう。
除菌消毒方法はアルコールやエタノールを使って行います。後にも説明しますがネズミの個体には様々な菌が付着しています。作業の際は必ずマスクとゴム手袋をして行いましょう。

作業中は家の中の食べ物がネズミに食べられていないか?排泄物は落ちていないか?部屋の隅々まで確認しましょう。もしもネズミが通った形跡がある場合はその周辺一帯を全て消毒します。食べ物に排泄物が混入してしまっている場合は、思い切って捨ててしまいましょう。

ネズミが持つ病原菌

ネズミは不衛生な場所で動き回るので、体中にさまざまな病原菌が付着しています。

サルモネラ菌

サルモネラ菌は言葉だけは耳にした人も多いかもしれませんが、肉・卵の食中毒として一般的によく知られています。ネズミがかじった食べ物と気づかず口にしてしまったり、ネズミが触れた食器と気づかずに使用してしまうことで、病原菌が人間の体内に入りこむことがあります。サルモネラ菌に感染すると、約8時間~2日間で嘔吐、腹痛、下痢などが起こります。致死率が高いわけではありませんが、免疫力の低い子供や高齢者が感染すると悪化して死亡する場合もあります。

レプトスピラ菌

ドブネズミなどの排泄物に含まれるレプトスピラ菌を含んだ水や土などから、人間の皮膚または口を経て感染する病気です。レプトスピラ菌に感染すると、5日~2週間程度で、悪寒、高熱、筋肉痛、腰痛、黄疸が起こり、重症化してしまうと出血や最悪の場合、こちらも死に至ることもあります。

またレプトスピラ症は人間に限らずペットにも感染し得る人獣共通感染症の1つとされています。定期的なワクチンは開発されていますが、菌の種類によっては効果がないこともあるため、現在のところ伝染病に対する完全な予防法はないとされています。

ネズミに寄生しているノミ・ダニからの感染症

ウイルス菌
ネズミには、ノミ・ダニが寄生していて、そこから感染する場合があります。

ペスト

ペストはネズミに寄生するノミから人へ感染する病気です、致死率が高く、皮膚が黒くなるので黒死病とも言われます。ペストに関する予防薬はありますが、致死率が高く、早期に治療しないと危険な病気となります。ペストの種類としては、腺ペスト、肺ペスト、敗血症型ペスト、皮膚ペストなどがあり、特に危険とされているのは肺ペストと言われ、最悪の場合、数日で呼吸困難で死亡することがあります。

ツツガムシ病

ダニの種類の1つであるツツガムシから、感染する病気です。このツツガムシに刺されてしまうと発症することもあり、1~2週間程度、発熱、発疹などが起こります。

被害に遭う前の対処法とは?

ネズミ捕りに捕まったネズミ
上記のようなネズミ被害に遭う前に、ネズミをよせつけない環境を作ることが大切です。ネズミを寄せ付けないようにするためには、日頃から清潔を保ち、侵入口を塞いでおくことが何より重要です。

ネズミは非常に賢く、学習能力も高いため、一度建物内に侵入すると、素人では駆除することが困難です。ネズミ対策に関してはホームセンターなどでさまざまなグッズが市販されておりますが、やはり本格的な駆除や対策は一定の知識が必要となります。とくにペットや小さなお子様がいるご家庭では被害が発生する前にしっかり対策を行っておきましょう。

最後に

今回はネズミに噛まれたときの対処法や病原菌について紹介しました。ネズミに噛まれた時は傷の大小に関わらず、できるだけ早く病院に行き診察してもらいましょう。また、ネズミがいるということだけで、こんなにも衛生的によくないということがわかりました。ネズミ発生後は駆除はもちろんですが、除菌消毒までしっかりするということを覚えておきましょう。

株式会社ミナトは「害獣・害虫駆除」ホームサービス専門業者です。年間実績5,000件以上・日本ペストコントロール協会加盟。駆除専門のスタッフが確かな知識でネズミの駆除に対応いたします。ネズミの駆除対策を考えている方は、ぜひ株式会社ミナトへご相談ください。
お問い合わせはこちら

関連記事 こちらも記事もおすすめ