ネズミの視覚・聴覚・嗅覚〜五感!人間より優れた感覚とは

帽子をかぶったネズミ
ネズミ

ネズミにも、人間と同じように、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の「五感」があります。そして一部を除いて人間よりも優れた感覚を持っています。味覚については人間の3倍、聴覚については超音波ですら聞き取ることができます。今回はそんなネズミの優れた感覚「五感」について紹介していきます。

目次

  1. ネズミの視覚
  2. ネズミの聴覚は優れている
  3. ネズミの嗅覚は犬並み
  4. ネズミの味覚は人間の3倍
  5. ネズミの触覚は優れている
  6. 最後に

ネズミの視覚

視力は人間の50分の1・色も識別できない

ネズミは基本的に、夜になってから活動し始める夜行性の生物です。天井や屋根裏など、暗闇の中でも動き回ることができるので、一見、視力も良さそうに思えますが、実はネズミは視力があまり良くない生物になります。近年のマウスやハムスターを用いた研究から、ネズミの視力は低く、人の50分の1程度しかないことや、色覚はあるもののほとんど発達してない(色を識別できない)という事が明らかにされています。では、なぜネズミは、視界の悪い暗闇の中でも自由に動き回れるのでしょうか?その理由は、視覚以外の感覚(聴覚・嗅覚・味覚・触覚)が優れているからなんですね。ちなみに家に出てくる害獣の家ネズミの代表的なクマネズミとドブネズミですが、目の大きさでも判断できます。目が大きいのがクマネズミで小さいのがドブネズミとなっています。

ネズミの聴覚は優れている

人間には聞こえない音(超音波)を聞き取れる

ネズミの聴覚は優れています。コウモリやイルカでもよく知られていますが人間には聞こえない波長の音、いわゆる超音波を聴くことができます。人の場合は聞こえる波長は20〜2万ヘルツとされていますが、ネズミは人間には聞こえないこれ以上の周波数の音で仲間同士、コミュニケーションをとっています。

この特性を利用したのが超音波によるネズミ駆除装置というものがあります。超音波を発しネズミを近寄らせないようにするというものです。しかし、人間でも線路沿いの家に普通に住んでいる人がいるように、ネズミも超音波に慣れてしまいます。また、音波をまっすぐにしか進まないので障害物の多い場所などでは1つの装置では効果がなく複数台必要になってきます。

※超音波で駆除について詳しくはこちらをご覧ください。
ネズミを超音波で駆除!苦手な周波数とは?

ネズミの嗅覚は犬並み

罠にかかるネズミ
人の鼻には嗅覚受容体が350種類備わっており、一方ネズミは1000種類とも言われています。ネズミの嗅覚は人よりもはるかに優れており、イヌと同レベルくらいの嗅覚なのです。アフリカ原産のアフリカオニネズミがこの能力を利用して地雷撤去に活躍しているのは有名な話です。犬より小型であり、オニネズミは体重が1キロほどしかないため地雷を踏んでも爆発しないのだそうです。更に近年では結核菌に感染した人の唾液の匂いも嗅ぎ分けられることから医療分野でも活躍しているまさに「ヒーローラット」なのです。

ネズミの味覚は人間の3倍

ネズミは味覚も敏感で、毒餌に混ぜられたわずかな毒成分さえも感じ取る事ができます。ネズミの好きな味は甘味と塩味で、苦手な物は酸味、苦味と言われています。ネズミ退治用の毒餌として多くのメーカーから様々な製品が販売されていますがほとんどはネズミに見破られてしまいます。ネズミは味覚だけでなく味に対する警戒心もとても強いのです。初めて見る食べ物に対しては、たとえ空腹であっても食べる事はなく何度も何度も食べ物の匂いを確認してからようやく食べだします。

ネズミの触覚は優れている

長いヒゲは好感度センサー

ネズミの長いヒゲも体毛の1つだが、視力の弱いネズミにとって、ヒゲは重要な役割を果たしています。ヒゲが周囲の物に触れるとセンサーのようにはたらき、それを認識することで障害物を回避できるようになっています。地中生活者で視覚に頼らないハダカデバネズミの場合、体の各所に感覚毛というヒゲのような毛が生えており、これらをセンサーのように使って触覚による空間認識をしているとのこと。

伝統工芸とネズミの毛

ネズミの毛は日本の伝統工芸とも切り離せない関係にあります。蒔絵の筆には一般的にネコの毛を用いたものが使われていますが、最上級のものは本根朱筆(ホンネジフデ)といい、ネズミの毛でできています。数十頭のネズミの最上の毛でできており、幻の筆とされています。このネズミは「毛の長い琵琶湖産のクマネズミ」がよいとされ、琵琶湖周辺のアシ原で捕獲されていました。しかし近年、河川工事や他種との競合によりこのネズミが集まらずまさに「幻」になりつつあります。世界中でクマネズミやドブネズミの被害が出ている一方で、伝統工芸に欠かせない存在とは何とも皮肉な話しです。

最後に

今回はネズミの五感ついて色々ご紹介させていただきました。夜行性で暗い中を動き回ることができるため、一見、視力も良さそうに思えますが、実は視力は人間の50分の1で低く、色も識別できないということがわかりました。その反面その他の五感がとても優れいるため、どこでも自由に動き回わることができます。ネズミはこれらの感覚が優れているからこそ、ただ闇雲に駆除するのではなく、発生原因を突き止め、計画を立ててから対策しなければなりません。

株式会社ミナトは「害獣・害虫駆除」ホームサービス専門業者です。年間実績5,000件以上・日本ペストコントロール協会加盟。駆除専門のスタッフが確かな知識でネズミの駆除に対応いたします。ネズミの駆除対策を考えている方は、ぜひ株式会社ミナトへご相談ください。

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