シロアリが食べない木はある?シロアリに強い木材の種類と対策について

侵食された木材
シロアリ

シロアリが食べる木にも好き嫌いがあり、シロアリに強い木として知られる「ヒノキ」や「ヒバ」などの木材はシロアリが食べることはないのでしょうか?シロアリ被害を防ぐ為に、シロアリ防除対策を講じますが、これらの木材を使用するだけでシロアリ対策は十分なのでしょうか?今回はシロアリが食べる木材の種類や対策について紹介していきます。

目次

  1. シロアリが食べる木には好き嫌いがある
  2. シロアリが好きな木・食べられやすい木材
  3. シロアリが嫌いな木・食べられにくい木材
  4. 木材への薬剤散布で対策
  5. 加入注入処理(注入材)での対策
  6. シロアリ予防対策は必要です
  7. まとめ

シロアリが食べる木には好き嫌いがある

シロアリは種類よって違いがありますが、日本全域の至る所に生息しています。シロアリは基本的に木材であればなんでも食べてしまいます。
木材ならなんでも食べるシロアリにも、好き嫌いがあり、シロアリが大好きな木材で建てた木造住宅等の建築物はシロアリ被害に遭う可能性も高くなります。また、それとは逆にシロアリが嫌いな木材はシロアリ被害に遭うリスクを低下させることができます。

シロアリが好きな木・食べられやすい木材

シロアリはなぜ木を食べるかというと、木の中に含まれている「セルロース」「ヘミセルロース」の成分を栄養源としているからです。そして一般に硬い木よりも柔らかくて食べやすい木を好む傾向があります。木材の種類でいうとマツやモミなど柔らかい木材になります。住宅にこれらの木を使用していても、しっかりシロアリ対策をすることで、被害を未然に防ぐことができます。後ほど詳しく説明します。

シロアリが嫌いな木・食べられにくい木材

積み上げられた木材
シロアリには好む木があるように、嫌いな木もあります。シロアリが嫌いな木の特徴は、木の中心部がしっかりしていて硬さや強度がもあり、シロアリにとって嫌な成分(ヒノキチオール)が含まれている木、種類でいうとヒノキやビバはシロアリに食べられにくい木になります。ただし、嫌いな木であっても全く食べない(被害に遭わない)訳ではないのであくまで、被害リスクが抑えられるぐらいにとどめておきましょう。

ヒノキ(硬く頑丈な木材)

よくハウスメーカーの方や工務店の方が「うちはオールヒノキにしていますのでシロアリ対策はばっちりですよ!」といううたい文句を聞きます。ですがネットの記事でも見かけますがヒノキ=シロアリ対策ではない。という話もあります。はたして真相はどうなのか?

ヒノキといえば日本に古来からあり、高級で硬く頑丈なイメージを持たれていると思います。そして国産のヒノキにはアルファカジノールという化合物が多く含まれています。これがヒノキ特有の香りのもととなっており、強い抗菌作用をもっています。

ヒノキが硬く頑丈な木材であることは確かですし、シロアリは柔らかい木材を好みますので対策としては間違ってはいません。コストはかかってしまいますが被害に遭うリスクは少ないです。ですが、絶対にシロアリ被害を防げるわけではありません。食べるものがヒノキしかない場合はシロアリに食べられてしまいます。リスクが少ないという事は覚えておいてください。

ヒバ(ヒノキチオールが含まれている木材)

実はヒノキよりもシロアリ被害がうけにくい木材として知られているのがヒバです。
その理由としてあげられているのは「ヒノキチオール」です。このヒノキチオールがヒバ材やヒバにはふんだんに含まれています。ヒノキチオールという名前なのですが国産のヒノキには含まれていないのが面白いですね。
ヒノキチオールには殺菌、防虫の効果が非常に高い成分が含まれておりますので自然の防腐、殺虫剤と言われています。ヒノキ同様にコストがかかる高級な木材ですが、シロアリ対策として選ばれるならこちらのヒバをおすすめしたいです。

木材への薬剤散布で対策

木材に薬剤散布している様子
ヒノキやヒバのような、強く硬く抗菌作用のある木材を使えるならばシロアリ被害をぐっと抑えることはできるでしょう。ですが、強い木材だからといって完全に安心できるかというとそうではありません。シロアリは木材だけではなくプラスチックやコンクリートまで食べてしまう恐ろしい害虫です。その場所にヒノキやヒバしかなければお構いなしに食べてしまいます。

そこでオススメしたいのが木材への薬剤散布です。薬剤というと身体に害があったり、木材をダメにするのではないかと思われる方もいるかと思いますが、自然由来の成分を使い木材を防腐し長持ちさせ、身体にももちろん害のない薬剤がほとんどです。

※使用する薬剤によってはかなり危険なものもあるため、専門業者に依頼することをおすすめします。

注入材対策

これから新築を検討中の方は、シロアリ対策の一つの選択肢として、注入材を考えてみてもよいかもしれません。

注入材とは

通常のシロアリ予防における薬剤処理では木材の表面に薬剤を塗っていく方法になります。建築基準法でも決まっていますし効果はありますが、数年毎のメンテナンスが必要になってきます。そこで注入材です。注入材とは建築に使う木材を工場で作っている段階で、特殊な方法を用い薬剤を木材内部に深く浸透させる方法です。木材のシロアリ被害には極めて高い予防効果があるとされています。

注入材を使用した木材は半永久的に効果がある?

注入材を使用した木材は100年はシロアリ被害はもちろん防腐、抗菌にも効果があるといわれています。100年というのも決して誇張した表現ではありません。通常、新築時に木材にする薬剤処理は表面に塗っていく塗布処理が一般的です。この時に木材に薬剤を塗る厚さは1mmほどしかありません。全体を通して使用する薬剤は一軒分300ml程度になります。それに比べ注入材を使用した木材では、表面から10mm以上も浸透している木材を使用します。薬剤の量で言うと6000mlほどになります。塗布処理では300ml程度なので20倍になります。塗布処理が5年毎のメンテナンスを推奨しているのがほとんどですので、5年の20倍=100年となります。

シロアリ予防対策は必要です

新築だから、大手ハウスメーカーだから、シロアリが寄ってこないと勘違いをしている方もいらっしゃいますが、そのようなことはありません。たとえ新築や鉄骨住宅であっても、大手ハウスメーカーに依頼された場合でも、シロアリ対策は必要になってきます。
シロアリは日本中に生息しているため、誰もがシロアリ被害に遭う危険はリスクがあります。大切な住まいを守るためにも定期的にチェックと予防対策を行いましょう。

シロアリ放置は危険!手遅れになる前にすべき対策

最後に

今回はシロアリが好む木材や嫌いな木材、また、食べられないようにする対策についてご紹介しました。シロアリは0.06mmの隙間があれば侵入してくる厄介な害虫です。この隙間を完璧に埋めるのは新築施工といえど難しいのが現状です。ですので、薬剤による予防がまだまだ主流のシロアリ予防対策になっています。また家の構造などによっても対策方法は変わってきます。どの対策方法がベストなのか、わからないことがあれば一度プロに相談して見ましょう。

(株)ミナトのシロアリ駆除では、人体に影響のない安全な薬剤を使用しシロアリ駆除を行います。小さなお子さまやペットがいるご家庭でも安心で安全な施工が可能です。 シロアリは早期発見、早期対策が重要です。シロアリ駆除・対策予防は是非(株)ミナトにご相談ください。

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