アライグマの捕獲は自分でできる?適切な駆除手順と法律の注意

鉄格子先のアライグマ
害獣

アライグマの捕獲は、法律により基本的に禁止されています。しかし、自治体への許可申請と必要な手続きを経ることで、自分で捕獲することが可能です。ただし、道具の適切な使用と捕獲手順を理解しておく必要があります。今回は、アライグマの捕獲における適切な手順と法律上、安全面の注意について解説します。

目次

  1. アライグマの捕獲について
  2. アライグマの捕獲の流れ
  3. アライグマの捕獲に必要な道具やポイント
  4. 自分で捕獲する際の注意点
  5. アライグマの駆除や捕獲は専門業者へ
  6. 最後に

アライグマの捕獲について

まず、アライグマの捕獲について押さえておきたいことは、アライグマなどの野生動物は、法律(鳥獣保護法)により原則として「捕獲が禁止」されています。アライグマの嫌がる臭いや忌避剤を使用して、建物内から追い出すことは可能ですが、アライグマを捕獲する際には専門業者に依頼する必要があります。

ただし、生活環境や農林業などにかかわる被害が生じており、追い出しなどの防除対策をしても被害が防止できない場合は、「有害鳥獣捕獲」として自治体に許可申請を行い、許可を受けることで、ご自身で捕獲作業を行うことも可能です。

アライグマの捕獲の流れ

許可申請から捕獲後の流れまでを紹介します。

  1. お住まいの自治体に相談する
    まず、お住まいの自治体に相談し、アライグマの問題を報告します。
  2. 許可申請
    自治体からの指導に従い、必要な書類を提出し許可を取得します。許可申請には数日かかる場合もあるため、計画的に行動しましょう。
  3. 箱わなの準備
    捕獲には箱わな(捕獲器)を使用します。※捕獲器の貸し出しを無料で行っている自治体もあります。
  4. 箱わなの設置
    捕獲場所を検討し、箱わなを適切に設置します。
  5. 日常の確認
    毎日、箱わなに掛かっていないか確認する。
  6. アライグマの捕獲
    アライグマが捕獲された場合、速やかに自治体に報告し、対処してもらう。

補足情報

アライグマの被害が発生しているからといって、許可が自動的に出るわけではありません。許可申請時に、防除対策を行っても被害が防止できないことを伝えましょう。
また、捕獲の際は、誤捕獲を避けるため、箱わなの適切な設置と定期的な確認が必要です。もしも、アライグマ以外の動物を誤捕獲した場合は速やかに自治体に報告しましょう。

アライグマの捕獲に必要な道具やポイント

トラップボックス
アライグマを捕獲するために使用するのが箱わな(アライグマ捕獲器具)です。箱わなは、箱の中にエサを置き、動物を誘引し、「わな・トリガー」に触れると、入り口の扉が閉じる簡単な仕組みを持っています。

箱わなの設置ポイント

アライグマの捕獲器を設置する場所を選ぶ際、被害の報告や目撃情報を元に判断します。アライグマはしばしば河川や水路で活動するため、水辺周辺は捕獲のための適した場所と言えます。また、夜行性のアライグマは暗い場所を好むことから、箱わなの側面を木や葉、遮断ネットなどで隠すことで、確保の成功率を高めることができます。

アライグマの生態や特徴・見分け方とは?おすすめの対処法も紹介

わなに使うオススメの餌

スナック菓子や果物(キャラメル味のスナック菓子、ドーナツ、揚げパン、バナナ、食パン、ぶどう、トウモロコシ、落花生)などが有効です。特に、ピーナッツバターを塗ったキャラメル味のスナックやお菓子のカールはアライグマの大好物で、捕獲の成功率が高いことが知られています。

自分で捕獲する際の注意点


箱わな(捕獲器具)を使ってアライグマを捕獲する際には以下に注意して作業しましょう。

服装に気を付ける

防護のために、厚手の手袋(革手袋など)を準備しましょう。
服装は長袖、長ズボン、滑りにくい長靴等を着用し、肌の露出を最小限に抑えましょう。使用後の衣服は煮沸消毒することが望ましいです。

捕獲できた時はまずは確認する

アライグマや誤捕獲で掛かった野生動物に十分注意してください。不用意に近づくと、噛みついてきたり、引っ搔いてきたり、ケガをする恐れがあります。特に、わなに掛かった直後は興奮状態になることがあるため、まずは十分観察し、自治体の指示に従って慎重に対処しましょう。

素手で絶対に触らない

アライグマや他の野生動物には、さまざまな感染病原体や寄生虫を持っている可能性があるため、絶対に素手で触れないようにしましょう。

【感染リスク】: アライグマや野生動物の体表や分泌物には感染病原体が存在し、触れることで感染症のリスクが高まります。

【寄生虫のリスク】: 糞や尿には寄生虫の卵が含まれている可能性があり、これらの物質に触れることで感染の危険性が生じます。

【ウイルス感染の危険】: 血液や唾液などにはウイルス感染のリスクがあるため、素手での接触は絶対に避けましょう。

アライグマによる健康被害

嚙まれたり引っ掻かれた場合

噛まれたり引っ掻かれた場合は、傷をよく洗い流し、アルコールなどで十分に消毒しましょう。アライグマから受けた傷は重篤な病気のリスクがあるため、必ず医療機関で診察を受けましょう。

衛生管理にも気を付ける

捕獲作業後は、石鹸とぬるま湯を使用して、手の指、爪、手のひらをしっかり洗浄しましょう。手指衛生は感染症の拡散を防ぐために非常に重要です。また、使用した箱わなや他の器具は消毒剤でしっかり消毒し、バーナーなどで一度熱消毒するとよいでしょう。

アライグマの駆除や捕獲は専門業者へ

アライグマの捕獲は、許可が下りれば自分で行うことも可能ですが、本格的なアライグマ対策には専門知識と経験が必要不可欠です。専門業者はアライグマの行動パターンを理解し、最適な方法で捕獲することができます。法的手続きに関しても「わな狩猟免許」を保有しており、許可申請や法的手続きを効率的に処理します。さらに、専門業者は駆除捕獲だけでなく、再発防止対策も徹底して行います。費用はかかるかもしれませんが、時間や労力、安全性を考慮すると、初めから専門業者にお任せすることを強くおすすめします。

最後に

今回はアライグマの捕獲と注意点について解説しました。アライグマを自分で捕獲する際に覚えておかなければならないのは、お住まいの地域の自治体からの許可が必要であるということです。
許可が得られても、自分で捕獲を行う場合は、細心の注意が必要です。アライグマなどの害獣には、目に見えない寄生虫や病原菌を持っていることがあり、感染症のリスクも存在しているため、安全性を最優先に考慮した場合、駆除や捕獲の作業は専門業者に依頼しましょう。

株式会社ミナトは「害獣・害虫駆除」ホームサービス専門業者です。プロのスタッフが確かな知識で害獣駆除を行います。

害獣駆除サービスはこちら

関連記事 こちらも記事もおすすめ