増加傾向にあるハクビシンの被害!その生態や被害の特徴を解説します
ハクビシンによる被害は、年々増加傾向にあると言われています。 住宅街にも度々出没するため、電線の上などを移動する姿を見たことがある方もいるのではないでしょうか? ハクビシンは本来、雑木林のような人目に付かない場所で暮らしていますが、一部のハクビシンは人間の生活圏内で暮らしていて、神社・お寺・民家などの屋根裏や床下を寝床としています。 「屋根裏や床下で音がするけど、ネズミのように小さい動物ではなさそうだな…。」 そう感じた時の参考にしていただけるように、今回はハクビシンの生態や被害の特徴についてお話します。
目次
ハクビシンの見た目の特徴とは?
ハクビシンは、目の下と耳元、そして額~鼻にかけて白い模様が入った顔立ちが特徴的な害獣です。
胴体の毛色は灰褐色で、尻尾の先、頭、手足だけが少し黒っぽい色をしています。
多くのハクビシンはピンク色の鼻をしていますが、まれに黒っぽい鼻のハクビシンもいるようです。
個体差はありますが、大人のハクビシンの体長は頭の先から尻尾の先までが約1mで、そのうち尻尾が約40~45㎝を占めます。
体重は3~5kg程で、飼い猫や小型犬の平均体重と同じくらいの重さがあります。
ちなみに、ハクビシンは大きく分けるとネコの仲間に分類され、その大きさや体つきから野良ネコと見間違えてしまう人もいるようです。
ハクビシンは夜行性で大人しい性格の害獣
ハクビシンは基本的に大人しく臆病な性格をしています。
自ら人前に姿を現すことはありませんし、もし出くわしてしまっても怖がってすぐに逃げて行ってしまいます。
そのため、こちらが何もしなければ、基本的に襲ってくることはありません。
多くの害獣と同じ夜行性で、昼間は大きな樹木にできた穴や洞窟、神社仏閣、民家、倉庫の屋根裏や床下などで眠っていて、暗くなってくると活発に動き回ります。
ハクビシンは雑食性なので基本的に何でも食べますが、特に糖度の高い甘い果実が大好物です。
木の上で生活することが多いハクビシンは木登りが得意で、バランス感覚も非常に優れており、電線や木の枝などの足場が悪い場所も、長い尻尾でバランスを取りながら渡り歩くことができます。
また、ネコと同じ様に頭さえ入れば狭い隙間を自由自在に通り抜けられるため、小さな隙間から屋内に入り込むこともできます。
ですが手先が不器用なので、自ら穴を掘って屋内に侵入することはなく、土を掘り起こして作物を食い荒らすようなこともほぼありません。
ハクビシンによる被害は屋内でも屋外でも発生している
ハクビシンには同じ場所で排泄をする習性があります。
そのため、屋根裏や床下に住み着かれてしまうと、溜まった糞尿によって建材が痛んだり、糞尿のニオイが家中に広がる悪臭被害に遭う可能性があります。
かと言って、すぐに追い出せば大丈夫という問題でもありません。
ハクビシンが侵入した場合も、彼らが運んでくるノミやダニによってアレルギー症状が引き起こされたり、病原菌に感染して健康被害が発生するかもしれないからです。
被害は屋内だけでなく屋外でも発生していて、農村地域ではハクビシンによる農作物の食い荒らしが問題となっています。
甘い果実が好物のハクビシンによる被害は果物畑に集中することが多く、ぶどう、桃、ナシ、みかんなど、木の上になる果実が夜の間に食い荒らされる被害が発生しています。
最後に
屋根裏に入り込んでしまう害獣は、夜行性で同じところに糞尿を溜めるなど、多くの共通点があります。
そのため、屋根裏で音がするだけでは何の害獣が入り込んだのか判断するのは難しいでしょう。
自分で屋根裏を確認する方法をご存じの方も多いと思いますが、それもあまりおすすめできません。
ハクビシンは臆病な性格ですが、身の危険を感じた時には襲い掛かってくることもあります。
屋根裏や床下などの慣れない場所では、上手く身動きが取れずに転んだり頭をぶつけてしまう可能性がありますし、身の危険を感じたハクビシンが襲ってきてケガをしてしまうかもしれません。
ですから、屋根裏で物音がしたり異変を感じてもご自分で確認することは控えて、まずは害獣駆除の専門家に相談するようにしてください。