ネズミは寒い時期でも活動する?秋冬こそネズミ被害が多くなる理由とは

冬ネズミ
ネズミ

ネズミは寒い時期は冬眠すると思いがちですが、実は家ネズミは冬眠することはありません。あまり知られてない事ですが、この時期は住宅や建物へのネズミ被害が多くなります。今回は、そんな秋から冬にかけてのネズミの行動や被害が多くなる理由について説明します。また、寒い時期を迎える前に備えておくネズミ対策方法についてもご紹介します。

目次

  1. ネズミは寒い時期は冬眠する?
  2. 暖かい時期よりも寒い時期の方がネズミ被害件数は多い?
  3. 秋から冬にかけてネズミ被害が多くなるのはなぜか?
  4. 秋冬こそネズミ対策が必要!侵入を防ぐための対策
  5. ネズミ駆除の適切な時期とは
  6. 最後に

ネズミは寒い時期は冬眠する?

先に結論から言うと、私たちの生活環境に被害をもたらす「家ネズミ」は冬眠しません。

ネズミは哺乳類だから他の哺乳類と一緒で寒い時期は冬眠すると思いがちですが、ネズミの中でも冬眠するのは野外に生息しているハタネズミ、アカネズミ、ヒメネズミなどの「野ネズミ」です。私たちの生活環境に被害をもたらすクマネズミやドブネズミ、そしてハツカネズミといった家に住み着く「家ネズミ」は冬眠しません。そのため家の中など、年中一定の温度が保たれているような場所では、冬の寒い時期でも変わらず活動しています。

暖かい時期よりも寒い時期の方がネズミ被害件数は多い?

基本的に一年中活動しているネズミですが、家ネズミの中でも最も被害の多いクマネズミは、秋から冬にかけて被害件数が多くなる傾向があります。
こちらは、東京都福祉保健局の都内の各区市町村及び保健所へ寄せられたねずみ・衛生害虫等被害発生・相談件数「東京都におけるねずみ・衛生害虫等相談状況調査結果」に基づき集計したデータです。令和2年・3年のねずみ被害発生・相談件数(クマネズミ)

令和2年・3年度のネズミ被害の苦情相談等の集計データ

わかりやすく3月〜8月(春夏)、9月〜2月(秋冬)で色分けしてあります。
また、都内の各区市町村及び保健所へ寄せられたねずみ、衛生害虫などに関する苦情・相談等の件数を報告に基づき集計したデータ(ネズミ類 )についても春夏の気温が高い時期よりも秋冬の気温が低い時期のほうが被害相談件数は多くなっています。
東京都福祉保健局 ねずみ・衛生害虫(令和3年度の調査結果)

秋から冬にかけてネズミ被害が多くなるのはなぜか?

秋から冬にかけてネズミ被害が多くなる理由には大きく分けて2つの理由があり、ネズミ生態と関係しています。

暖を求めて家や建物内に侵入する

寒さに凍えるネズミ
ネズミの種類によって多少異なりますが、ネズミは基本的に寒さに弱い生物です。どれくらい弱いかというと、気温10度以下になると動けなくなってしまいます。家ネズミの中でもドブネズミは比較的寒さに耐えることができますが、クマネズミやハツカネズミは冬の厳しい寒さでは生きられないほど寒さに弱い生物です。よって、秋から冬にかけて気温が下がる時期は、家や建物内に侵入し、暖房の効いた部屋や断熱材がある天井裏・屋根裏など、一定以上の気温が保たれている場所に住み着くことが多くなるため被害が増加します。

エサを求めて家や建物内に侵入する

エサを食べるネズミ
ネズミは1日に自分の体重の3分の1から4分の1のエサを必要とし、飢えに弱く、2~3日食べ物にありつけないと餓死してしまいます。屋外に食べ物が豊富にあるときは家や建物から離れて生活しますが、寒い時期は屋外からエサが無くなるため、エサを求めて家や建物内に侵入します。

ネズミの食性は種類によって植物質や動物質など多少好みは異なりますが、基本的には何でも食べる雑食の生物です。そのため、家の中や食料庫など、食べ物が豊富にある場所は、必然的にネズミ被害を受けることが多くなります。

秋冬こそネズミ対策が必要!侵入を防ぐための対策

寒い場所とエサとなる食べ物がない場所を苦手とするネズミ、そのことを踏まえれば、秋から冬にかけて、ネズミが侵入しやすい建物というのは、一定以上の気温が保たれていてエサが豊富にある場所とも言えます。まずは、ネズミの侵入を防ぐためにも、ネズミが住みにくい環境をつくることが大切です。

エサを与えない

ネズミは基本的に人間が食べるものはほとんど食べます。その他にも植木やペットフードなど何でも食べます。

主にネズミが食べる物

  • 食品(野菜、米穀類、いも類、お菓子など)
  • 生ごみ
  • 仏壇・お供え物
  • 生花・観葉植物
  • 肥料・球根
  • ペットフード

家にある置いてある食品は密封できる容器に収納し、台所の食材や生ゴミはプラスチックや金属性の蓋の締まる容器などに入れましょう。また、食べ残しや仏壇のお供え物にもそのまま放置することないように管理する必要があります。

巣を作らせない

ネズミは安全で快適な場所に巣を作り、子育てを始めます。食害がなくても巣を作る材料があると繁殖場所に使われている可能性があります。ネズミに巣の材料を与えないためには、紙類、ティッシュペーパー、ビニール袋、布・断熱材、ダンボールなど、不要なものは処分し、日頃から家の中はもちろん、家の周りも清潔な状態を保ち、巣を作らせない環境を作りましょう。

侵入口をふさぐ

ネズミはハツカネズミであれば1センチ程度、被害の多いクマネズミでも500円玉ほどのスキマの穴があれば、どこからでもすり抜けて侵入してくることがあります。通路となる通気口、排水溝などには金網等をつけ、ネズミが入り込めない構造にしましょう。
ネズミ対策において侵入口を塞ぐことはとても重要です。ネズミは様々な場所を移動するので、予防対策や対処法を熟知しておかないと、侵入口や隙間をふさぐことは経験者でないと難しいですが、何もしないよりは事前対策をしておいたほうがよいでしょう。

ネズミ被害の前兆として、食品が食い荒らされていたり、糞の様なものを見つける、天井から足音が聞こることがあります。少しでもネズミの気配を感じたら、一度ネズミ駆除のプロへご相談することをおすすめします。

ラットサインから分かる!家にネズミがいるか確かめる方法

ネズミ駆除の適切な時期とは

季節ごとの木の画像
ネズミ駆除の実施に適したタイミングは繁殖のピークを迎える前に行うのが効率的です。
・クマネズミ(夏頃:7~9月)
・ハツカネズミ・ドブネズミ(春頃:3~5月)、(秋頃:9~11月)
*ただし、既にネズミの気配がする、住み着かれている、または被害がある場合は早急に対処することが重要です。

ネズミは繁殖能力が非常に高くどんどん増殖していきます。ネズミ1匹辺当たり6匹ほどの子供を生み、大人になるスピードも数カ月と早いので、繁殖期を迎えるとあっという間に増殖していきます。ネズミの数が増加すると、被害が拡大することはもちろん、完全に駆除すにも大変な労力と費用も必要となリますので、繁殖が進む前に1日でも早く対処しましょう。

最後に

今回は寒い時期のネズミの活動や、秋から冬にかけてネズミ被害が多くなる理由について説明しました。一年中活動し繁殖すると言われるネズミでも寒い場所や食べ物がない場所が苦手です。そのため、この時期は「一定の温度が保たれている、食料が確保しやすい」家の中や建物内にネズミが侵入しやすくなります。被害に遭わないためにも、侵入口の封鎖やエサにならないよう食べ物などをしっかり管理するなど事前に準備し対策をとっておきましょう。

株式会社ミナトは「害獣・害虫駆除」ホームサービス専門業者です。年間実績5,000件以上・日本ペストコントロール協会加盟。駆除専門のスタッフが確かな知識でネズミの駆除に対応いたします。ネズミの駆除対策を考えている方は、ぜひ株式会社ミナトへご相談ください。

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