ネズミは冬眠するって本当?冬眠と休眠について

雪の結晶
ネズミ

自然界で生きる動物たちにとって冬は1年で一番過酷な季節です。厳しい寒さやエサ不足などを克服できないと春を迎える事はできません。冬眠といえばクマなどの大型の動物を想像すると思いますが果たしてネズミも冬眠はするのでしょうか?今回は冬眠と休眠についてお伝えします。

目次

  1. ネズミの冬眠とは
  2. 冬に休眠する場合を冬眠という
  3. ネズミの冬眠と日内休眠
  4. ハムスターの冬眠
  5. 最後に

ネズミの冬眠とは

ネズミは体重が100gより軽いか、その程度といった比較的小さな種が多いです。そんなネズミにとって、厳しい冬や突然のエサ不足はとてつもないストレスになります。そういった状況に陥った時にネズミは生命維持に必要な部分以外の「体内のスイッチ」をオフにしてしまいます。この状態がいわゆる冬眠になります。

冬に休眠する場合を冬眠という

体内のスイッチをオフにするという事はつまり低代謝の状態になります。代謝が下がるため体温は低くなり、呼吸数や心拍数も少なくなってしまいます。この生理状態を「休眠」といい、24時間以上続く物で冬に起こる休眠を「冬眠」、それが夏に起こる場合は「夏眠」、24時間を超えない休眠を「日内休眠」と言います。冬眠しているときのネズミは、エネルギー消費が活動期の13%まで低下し、心拍数も毎分400回だったものが10回以下に、体温は37℃から5℃まで低下します。一方で日内休眠の場合は体温が10数℃を下回る事はほとんどありません。休眠はネズミだけに見られるものではなく、鳥類やその他の哺乳類の一部でも確認されています。

ネズミの冬眠と日内休眠

冬眠期間は長い物で数ヶ月、ときには1年の半分近くになることもあります。その期間中ずっと低代謝状態であり続けている訳ではなく、数時間〜数週間感覚で「中途覚醒」とおって急激に元の活動状態に戻ります。そして数時間〜数日後また冬眠状態に戻ります。まるで私たち人間が夜トイレに起きる感じなのではないでしょうか。冬眠はその名の通り厳しい冬を乗り切るための生存戦略です。

ネズミは寒い時期でも活動する?秋冬こそネズミ被害が多くなる理由とは

一方の日内休眠は砂漠のような熱帯の地域に住むネズミ達でも確認されています。日内休眠はエサ不足などによって誘導され、主に休息時である日中に発現します。

ハムスターの冬眠

お菓子を食べるネズミ

冬眠すると死んじゃう?

ハムスターの冬眠はよく勘違いされているようで、冬の寒い温度でハムスターを飼育すると「擬似冬眠」なるものを引き起こして死んでしまう事があるので気をつけよう。という内容がネットなどでも見受けられます。果たしてこの情報はほんとなのでしょうか?

休眠はしても冬眠はなかなかしない

まずハムスターの冬眠情報として、国内でペットとして飼育されるハムスターのうち冬眠するのはゴールデンハムスターだけです。人気が高いジャンガリアンハムスターは冬眠はしませんが日内休眠はします。ゴールデンハムスターは気温の低下を確認したときのみ冬眠が誘導され、ジャンガリアンハムスターは日長の短縮で日内休眠が誘導される事がわかっています。つまり冬にハムスターを飼育していると冬眠や休眠をする可能性はあります。しかし冬眠誘導する場合には12週間以上の短期光周期(1日24時間のうち暗い時間が明るい時間より長い)であり、さらに4℃くらいの低温化に置く必要があります。ペットで飼っているハムスターが冬眠するには部屋をずっと真っ暗にして暖房器具なども使わない状態で放っておくともしかしたら冬眠するかもしれない、という事になります。ちなみに気温4℃というのは冷蔵庫の中とほぼ一緒の状態です。

冬眠した場合は危険

このようにハムスターが冬眠するのは現実的にペットとして飼育している状況では起こりにくい事がわかったと思います。ごくまれにこのような環境が成立し休眠が起こる事があるようです。万が一休眠した場合は手の上でゆっくり温めてあげたりすればしばらくすると元通りに動き出すでしょう。しかし「冬眠」はすぐに加温してやらないと命に関わるとされています。冬眠は偶発的な低体温の状態でも起こります、つまり車のガス欠のような状態です。体温を維持しようにも燃料であるエネルギー源がほとんどゼロの状態になってしまい体温維持ができなくなります。

体が伸びた状態は緊急事態

おそらく休眠する準備ができないまま冬のような環境条件や、急激な気温低下などの状況に置かれたときに低体温を引き起こしてしまうのかもしれません。休眠しているハムスターはたいてい丸くなっています。ベターっと伸びた状態のときは緊急事態です。そのときは複音に尽力しましょう。飼育する人は生態をもっと理解して飼育に挑むと可愛い以上のハムスターの魅力が感じられるのではないでしょうか。

最後に

今回はネズミやハムスターの冬眠についてお話ししました。どんな季節でも休眠をする事があり、冬の時期にする休眠を冬眠と呼んでいます。どのようなネズミでも冬眠するという訳ではなく、冬にもネズミの被害が起こる事も十分にあります。過酷な環境下から身を守る為に屋根裏や家の中に侵入してくるのです。ネズミによる被害はあっという間に家全体に広がってしまいますので、ネズミ被害を疑った時は早急に対処が必要となります。

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