イタチってどんな害獣?その生態と被害の特徴とは

正面を向くイタチ
害獣

動物の中には、冬眠をして暖かくなるまで静かに過ごす種類もいます。 ですが、害獣と呼ばれるネズミやイタチ、ハクビシンなどは、冬眠をせずに1年中活動することをご存じでしょうか? 冬眠をしない害獣も、寒い冬はなるべく暖かく安全な場所で冬を越したいため、しばしば屋根裏や床下に入り込んでしまうことがあり、そのまま住み着いてしまうと様々な被害に遭う可能性が出てきます。 冬は色々な害獣被害のお問い合わせが増えますが、今回はその中から「イタチ」についてお話します。

目次

  1. 日本にいるイタチは主に4種類
  2. イタチは運動能力が高く、性格は凶暴
  3. イタチが屋内に入り込むとどんな被害に遭うの?
  4. まとめ

日本にいるイタチは主に4種類

日本に生息するイタチは主に、ニホンイタチ、シベリアイタチ(旧:チョウセンイタチ)、イイズナ、オコジョの4種類です。
この中で、主に本州に生息しているのはニホンイタチとシベリアイタチで、イイズナとオコジョは北海道や東北地方といった寒い地域にのみ生息しています。
この4種類の中で、屋内によく入ってきてしまうのはニホンイタチとシベリアイタチです。
2種類のイタチを見分けるのは難しいかもしれませんが、二ホンイタチは体長が20~35cm程で尻尾が少し短く、シベリアイタチは体長が約25~40cmと少し大きめで、尻尾も二ホンイタチより長いという違いがあります。

イタチは運動能力が高く、性格は凶暴

通常イタチは森林や渓谷などで暮らしています。
運動能力が高く、木登りと泳ぎが得意で、垂直な壁も簡単に登ることができます。
雑食ですが特に肉を好んで食べる傾向があり、普段は鳥や小動物、昆虫、果物などを食べますが、森林が少ない都心部では人が出すゴミを漁ったり、農村地域では農作物を食い荒らすこともあります。
性格は、縄張り意識が強く、凶暴で攻撃的。
むやみに近づくと噛みつかれたり、引っかかれたりする恐れがあり大変危険です。
噛みつかれた場合には、イタチの口腔内に繁殖している雑菌によって感染症を引き起こす可能性もあるため、むやみに近づくのはやめましょう。

イタチが屋内に入り込むとどんな被害に遭うの?

?マークのついた家のイラスト
イタチが屋内に入り込むと、騒音、糞尿による悪臭、ダニ・ノミによる健康被害、屋根裏の汚損、ゴミ・農作物の食い荒らしなどの被害に遭う可能性があります。

【騒音被害】

イタチは基本的に夜行性のため、夜になると屋根裏からドタバタと走り回る足音が聞こえます。
繁殖期や威嚇の際には、足音以外に「キッキッ!」「クーッ!クーッ!」といった甲高い鳴き声が聞こえることもあります。

【【糞尿による悪臭被害】

イタチは、毎回同じ場所に糞尿をする「ためフン」という習性を持っています。
肉を好んで食べるイタチの糞尿は特有の強いニオイがあり、放置してフンが溜まっていくにつれて悪臭被害が広がっていきます。
悪臭についてはもう1つ、イタチはスカンクと同じく肛門の周りに臭腺を持っています。
外敵に襲われた時だけでなく、コミュニケーションにもニオイを使うと言われていて、自分のフンにニオイをつける際に臭腺から臭い液を出します。

【ダニ・ノミによる健康被害】

野生のイタチにはダニやノミが付着していることがあります。また、イタチの糞尿やエサの食べかすを放置しておくと、そこからダニやノミが発生することもあります。
空気中に舞っているダニやノミの死骸を吸い込むと、アレルギー性の呼吸器疾患やアトピー、結膜炎などになる可能性がある他、直接ダニに刺された場合には遅延性のアレルギー性皮膚炎の症状が出ることがあります。

【屋根裏の汚損被害】

イタチの習性である「ためフン」の影響で、天井にシミができたり、建材が腐ってしまうことがあります。
また、屋根裏の断熱材をほぐして巣を作っている場合には、断熱材本来の機能が失われてしまうため、イタチを駆除したあとに断熱材を交換しなければいけません。

【ゴミ・農作物の食い荒らし】

イタチは雑食のため、キッチンに忍び込んで食料品や生ゴミを漁って食べることがあります。
嗅覚が発達しているので、たとえゴミ袋の口やゴミ箱の蓋を閉めていても、食べ物のニオイを嗅ぎつけて中身を食い散らかすことがあります。
また、イタチは手先が器用な動物で、穴掘りも得意です。
そのため、農村地帯では木の上にできる果実だけでなく、土の中で育つ野菜やイモ類が掘り起こされて食い荒らされる被害も発生しています。
田畑以外にも、家庭菜園がイタチによって荒らされるケースもあります。

まとめ

屋根に登るイタチ
今回は、イタチの生態やイタチによって引き起こされる被害についてお話しました。
可愛らしい見た目とは裏腹に、性格は凶暴で攻撃的。
イタチが長期間住み着いてしまうと、「ためフン」の影響で家中に悪臭が広がったり、建材が痛んでリフォームが必要になる場合もあります。
また、野生のイタチはノミやダニを運んでくることがあるため、きちんと清掃・消毒をしないとアレルギーや感染症といった健康被害が出てしまう可能性もあります。
イタチなどの害獣は早く追い出せば被害を最小限に抑えられるので、屋根裏から物音がする時は、なるべく早く害獣駆除の専門業者に相談してください。

イタチ駆除を業者に頼むメリットとデメリットとは!?

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