それはほんとにシロアリの巣？よく間違える【蟻道】との違いとは？
「自宅の庭や軒下や壁にシロアリの巣のような物を発見してしまった！」「いったいどうすればいいの？」ちょっと待って！ほんとにそれはシロアリの巣なのでしょうか？？シロアリの巣は蟻道とよく見間違えられます。そこで今回はシロアリの巣と共に見間違えられる蟻道をご紹介して正しく対処できるようお伝えしたいと思います。
目次
シロアリの巣：場所や大きさ
シロアリの巣はどこにある？
シロアリは20種類以上いますが我々に被害をもたらすシロアリは主に「ヤマトシロアリ」「イエシロアリ」「アメリカカンザイシロアリ」この3種類です。今回は特に被害が多いヤマトシロアリについてご紹介します。ヤマトシロアリの巣は湿気が多くじめじめしている暗い所に造られます。住宅では軒下や柱や屋根裏、更には枯れた庭木の内部などです。ごく稀に人間の生活圏内にまで巣を造る事や、壁の中に造った巣が壁の破損と同時に露見したりする事がありますが、大抵は見えない場所に造られています。
シロアリの巣の大きさ
巣の大きさに関しては千差万別ですが、ヤマトシロアリは食べている木材の場所をそのまま巣にしてしまいます。大きいものでは1メートルほどの大きさになっているものもあります。
何匹巣にいるの？
ヤマトシロアリは女王アリと王アリを中心にしておよそ数千匹ぐらいが生活をしています。イエシロアリの場合ですとなんと100万匹以上もの大群がコロニーのなかにいるというのだからぞっとしますね。イエシロアリは水を運搬できるので乾燥した場所にも巣を造ることができ、木材や住宅の中などで巨大化していきます。
シロアリの巣と間違えやすい蟻道とは？
蟻道の見た目
蟻の道と書いて【ギドウ】と呼びます。この蟻道とはいったいどんな見た目なのでしょうか？上の画像のようなものが蟻道です。湿った砂がもっこりとしているような見た目で、住宅の壁、軒下、縁側、玄関周りや通気口の付近など様々な場所に造られます。この蟻道が、シロアリの巣とよく間違えられますが巣とは違います。
蟻道は何でできているのか？
シロアリの糞や尿、体内から出る分泌液などを砂や泥と混ぜてできています。ですのでとても脆く、触っただけですぐに崩れてしまいます。直接手で触っても菌があったりという事はないですが、念のため直接は触れないほうがよいでしょう。
何のために蟻道があるの？
シロアリは乾燥した場所や日光をとても嫌います。そんな環境では生存していく事ができません。なので巣からエサとなる木材の場所まで日光や外気を塞ぐためにトンネルのようなものを造ってその中を移動していくわけです。シロアリにとって蟻道とはエサを運ぶ為の高速道路みたいなものなのです。
蟻道を見つけた場合
シロアリがいるか確認
蟻道を見つけた場合は軽く棒などで触って蟻道を崩してみましょう。そこからシロアリが出てきた場合はすぐに対処が必要になってきます。具体的には薬剤を散布するなどですが、専門的な知識や技術も必要になってくるため、まずは駆除業者に相談をすることをおすすめします。シロアリが出てこなかった場合でもその蟻道には今はシロアリがいないというだけで他の場所に蟻道を造っているかもしれません。
家を全体的に調べる
蟻道を見つけてシロアリがいるか確認し、その場所にいなかったとしても他の場所に蟻道がある場合もよくあります。たまたま今は移動中で居なかったという事もありますので家を全体的に調べてみましょう。軒下や壁、自宅の基礎部分などがよく確認される場所です。また、最初に見た蟻道から後を追う事ができる場合はその先が巣か木材被害箇所になっていますので全体的な被害個所とルートが確認できるでしょう。ですが大抵は蟻道を見つけても途切れ途切れになっていたりするので、こちらもやはり専門業者に相談する事が被害を少なくするためにも得策でしょう。
自分で対処する
① 蟻道を崩してシロアリがいるか確認。
② いた場合は薬剤を散布、もしくはシロアリを観察し巣までのルートを確認。
③ ルートや被害個所を確認できた場合は満遍なく薬剤を散布する。
④ 薬剤はホームセンターなどで購入できます。駆除用や予防用など用途は様々ですのでご自分の状況に合わせて選びましょう。また、シロアリの薬剤には人間に害があるものとないものがあるので注意しましょう。
⑤ シロアリ用の薬剤で人間に被害がないと言われているのは主に2種類です。ネオニコチノイド系、ピレスロイド系です。ネオニコチノイド系は農薬を使用した水溶性の薬剤で人体への影響は少ないとされています。ピレスロイド系は害虫の神経に作用します。人間の身体に入ったとしてもすぐに体外へ排出されるという特徴をもってます。自分でシロアリの対処をすることはオススメはできないですが、予算の問題や自分でなんとかしてみたいという方に向けての方法です。
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番外編
オーストラリアのシロアリ
シロアリという生き物は神秘的でいまだ解明されていない事が多くあります。オーストラリアの北部にある大草原にシロアリの巣が無数に建っている場所があります。その巣はなんと高さが4ｍ程もある平べったい物なのですが表と裏が綺麗に東西の方角を指しているのです。表側と裏側をずっと日光に当てておくためだと言われています。日が当たるため巣の中は一定の温度に保たれてシロアリにとって暮らしやすい環境を造っています。人間がコンパスや磁石を用いて造っているわけではありません。自然界の神秘というべきでしょうか。
最後に
今回はよく間違えられる事が多いシロアリの巣と蟻道について解説をしてみました。シロアリの巣というのは基本的には木材や土の中に存在しているというのは知らなかった人も居たのではないでしょうか？蟻道についても見つけてしまった方は放っておかずなんらかの対処をしましょう。シロアリの被害はあっという間に広がってしまいます。
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